更新日:2021/12/24
【第74号メッセージ執筆者】 伊東 豊 氏(第5期生)
福島県郡山市から全国の同窓生の皆様へ
「 三 」
「先生が卒業した大学は三流大学だね~」
それは教職10年目の頃,県教育委員会義務教育課長という行政トップの立場を担い,現場復帰してきた校長先生からの言葉だった。しかし,その厳しい表現の中には,頑張れ,期待しているよとの思いが柔和な表情の中に込められていた。
当時の福島県教員の教育学部課程を修了した地元福島大学をはじめとする国公立大学や有名私立大学出身者が多数を占めており,それらと比べると仙台大学出身者は数えるほどの人数で確かに三流大学だった。
しかし,その言葉を糧に,教師として,指導者として,人間として,資質向上に努め,背伸びせず自分ができることに精一杯取り組み,仙台大学卒業の体育人として恥ずかしくないことを積み上げようと心がけて実践してきた。
また,その頃はまだご健在であった佐久間敏行先生を顧問に推戴し,近くに勤務する教員と連絡を取り合って支部同窓会を発足して不定期に会合を開催し,近況を報告し合って懇親を深めるとともに,お互いに切磋琢磨することを目標とした。
その後私は30代半ばから24年間,後輩の先陣を切って指導主事,教頭,校長職にあり,退職前の2年間は県中体連会長の要職も務めたが,少しでも後輩の励みになればとの思いが常にあった。
現在は,卓越した指導力で活躍する教員や,能力ある管理職教員,社会の各分野で手腕を発揮している数多くの同窓生が県内各地で活躍しており,もはや仙台大学は三流どころか一目も二目もおかれる存在となってきた。
さらに2018年には教員のみならずすべての卒業生を対象として再開された福島支部同窓会が関係者の努力で再開された。
昨年よりコロナ禍で学生も同窓生も大変な状況にあるが,あの東日本大震災を乗り越えてきた今,できることを精一杯積み上げることが大切だと考える。
今後もOBの一員として母校と同窓生の益々の発展を見守っていきたい。
現在,全国の同窓生の皆さんへ原稿依頼しています。同窓会ホームページへの掲載は,順不同になることもあるかと思いますので,予めご了承下さい。
全国の同窓生からの自由投稿,大歓迎です!お待ちしています!