更新日:2022/11/09
【第165号メッセージ執筆者】 稲田 壽 氏(第13期生)
宮城県亘理郡から全国の同窓生の皆様へ
学校を定年退職し、年齢は満62歳になった。この先、自分の健康や家族の健康、経済的な不安を感じる今日この頃である。
幼い日から、保健体育の教員に憧れていた。仙台大学に入学したのは、1979年4月のことだった。
私は、母子家庭で経済的に貧しい家庭に育った。大学時代も、学費のやりくりに母親が苦慮していたことは知っていた。卒業できた時、母親に泣きながら感謝の電話をしたことを今でも忘れない。
教員採用試験に2度失敗し、3度目に夢をかなえることができた。
宮城県立船岡養護学校を初任校とし、その後はいろいろな先輩方にご指導をいただき、行政勤務や教員採用試験の試験官を数回務める機会をいただいた。
私が何より忘れられないのことは、平成24年度に母校の仙台大学で非常勤講師として、社会教育計画の講義を行う機会に恵まれたことである。当時、愚息が仙台大学に在籍しており、個人的なことではあるが私の講義を受講した。息子にとって私は、家庭では父親であり大学の先輩、そして大学では先生となった。私はとてもうれしかった。
憧れを幼い日から持ち、決して諦めることはなかった。少しづつ、夢が実現したことは、この先の人生がどれほどあるかはわからないが、私の人生最大の誇りだと思っている。
次代を担う、仙台大学の後輩たちに伝えたい、「憧れ」を「憧れ」で終わらせないでください。「試練と憧れ」はパッケージです。試練の先に、必ず夢が叶うチャンスが待っています。
末筆になりますが、このような機会をいただいたこと、諸先輩方や同窓会事務局の皆様に感謝申し上げ、任を終えたいと思います。
仙台大学と同窓会のますますのご発展を心からご祈念申し上げます。
ありがとうございました。
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