仙台大学同窓会
仙台大学同窓会
更新日：2022/01/26
【第８３号メッセージ執筆者】 星野 幸伸 氏（第７期生）
島根県大田市から全国の同窓生の皆様へ
「 耐 」
仙台大学へ入学する前の経歴を記します。生まれは島根県。十一人兄弟姉妹（六男五女）の六男で十一番目です。これだけでも衣食住の生活は苦しかったことは子供心にも分かっていたように思います。そういう事情から高校を卒業すると同時に自衛隊へ入りました。（新隊員教育は山口県）その後，希望して北海道の自衛隊を選びました。北海道札幌市真駒内駐屯地に所属していました。自衛隊生活が四年を過ぎ教員になりたい思いが強くなり仙台大学を受験し，入学することができました。
それまで衣食住で金の心配はいりませんでした。ところが入学後は衣食住全てに金がかかり，一からのスタートとなりました。「教員になりたい。」という強い思いで耐えていく決心をしました。
野球部に入部し，朝・昼・放課後の練習にも一生懸命取り組みました。また，空いた時間さえあれば，バイトに精を出し，特に大沼家具さんでお世話になったことは今でも忘れられません。（他にも金になることはいろいろとやってみました。）睡眠時間も三時間あれば充分で体力の回復もできていました。それも自衛隊で培った根性なのかな・・・。（耐える）
野球部の練習も今のグランドとは比べものにならないくらいでした。陸上部，サッカー部と上手に譲り合ってやっていたように思います。リーグ戦の想い出・・・。一年生は用具を分担して仙台駅から評定河原球場まで歩いて運んだこと。部員数が今のように多くなかったので，当たり前かもしれませんが誰一人として不足を言うこともなく黙々と耐えていました。野球部で主将をさせてもらったこと。五十年度春季リーグ戦で本塁打王，ベストナインにも選ばれたこと等，思い出は尽きません。先輩・後輩にも恵まれ，柴田町役場に勤務されていた阿部さんにも大変お世話になりました。
あっという間の四年間でした。すべての学校生活・部活動等で苦しかったことが多かったのに，苦しいと思ったことはありません。目標達成のためには，苦しさも，むしろ味方にしていたように思います。今，こうして語れるのは，倍の苦しさを味わってきたからだと思っています。
大学生の皆さんへ，「人は逆境で磨かれる。」苦しみや悩みは自己成長の糧。思い通りにならない時だからこそ「何とかしよう。」と工夫に務めてください。多くの恩恵に支えられ生きている私たち。感謝を忘れず恩返しする人生を歩んでください。人生の主役は自分自身です。自分の持ち味を存分に活かし，自分ならではの一生を生き抜いてほしいと願っています。
現在，全国の同窓生の皆さんへ原稿依頼しています。同窓会ホームページへの掲載は，順不同になることもあるかと思いますので，予めご了承下さい。
全国の同窓生からの自由投稿，大歓迎です！お待ちしています！
