今だからこそ、全国とつながる!SCリレー・メッセージ

コロナ禍に負けない「今だからこそ,全国とつながる!SC(セレクト&コメント)リレー・メッセージ」いよいよ始まります!

更新日:2020/12/19


【記念すべき第1号メッセージ執筆者】
  第1期生 令和2年度同窓会顧問
  岐阜・中京高等学校前校長
          松 下  邦 雄 氏

「第1号記念は特別編:3つの漢字!」
岐阜県中津川市から全国の同窓生の皆さんへ!

「煌」
 人は誰しもが幸福な人生を夢見る。幸福度を検証すると、求める目的の高さに比例した数の艱難辛苦がある。人それぞれが、波乱万丈の人生を送る。人格形成に発達課題があるように、生きる過程においては成長と共に果たさなければならない義務がある。幸福な人生の権利は、その権利を得るに相応しい義務があって初めて認められる。「義務果さずして権利なし」である。これは健全な社会生活を営む鉄則である。同志である同窓生諸君や、限りない夢と希望に満ちた未来ある在学生諸君には特に「煌めいて」欲しい。苦悩と困惑に直面しても耐え忍び、目的達成に向かって努力精進を重ねる人は煌めいているからだ。燦々と降り注ぐ明るい太陽に向かって大きく胸を張って生きる人だ。煌めく場面を、幾たび経験するかで幸福度を測ることが出来る。何故なら苦労が報われた数の多さを示すからだ。煌めくためには、求める数の苦労を覚悟することだ。
 私論ではあるが、煌めくための条件を唱えよう。「感謝」の心、「反省」する向上心、「謙虚」な言動である。社会は集団生活、人間関係の中に存在する。この三つからなる条件を心するならば、同窓生諸君に秘められた素晴らしい個性・特性・能力が開花する充実した日々になることを信じて疑わない。愛する母校の同窓生諸君及び在学生諸君の前途が眩しい程の、煌めきに満ちた人生になることを切望してやまない。

「耐」
 今もって終息の兆しがない新型コロナウイルスの猛威、正に未曾有の出来事に全世界が恐怖にさらされ混迷の渦中にある。同窓生諸君も厳しい現実に直面して、悪戦苦闘していることであろう。又、夢と希望に燃えて入学された新入生を始めとする在学生諸君も、慣れないオンラインでの講義に苦悩困惑している筈、加えて就職活動の困難さに至っては言葉がない。
 「耐」の一字が脳裏をかすめる。日本中が、いや全世界が同じ苦しみに耐えているのだ。人間の生きる強さは、苦しみに耐える力である。努力精進に伴う苦しさを乗り越えて報われた喜びが、真の満足感・充足感であり幸福感だ。即ちその足跡の偉大さは、苦労(努力精進)の真剣さを証明する。ここに、耐えることの尊さがある。耐える強さの秘訣は何か、それは目的意識であり、問題意識である。目的を実現するためには、常に「今自分は何をすべきか」と自問自答する問題意識が必要だ。この二つの意識が、生き甲斐となる夢・希望・願望を実現する大切な要因となる。私の恩師安達壽雄先生(岐阜・中京高等学校創立者)の座右の銘に「耐雪梅花香る」がある。梅の花は厳しい冬の寒さ・雪に耐えて花開く、人生斯くありたいものと。有名な漢詩「寒梅」の新島 襄はこう語る。「庭上の一寒梅、笑って風雪を侵して開く、争ず又力めず、自ら百花の魁を占む」。庭に咲く寒梅は、風に耐え、雪を忍び、笑っているかのように平然と咲いている。別に争うこともなく、無理に一番咲きを競う努力をしたものでもなく、自然にあらゆる花の魁となる。誠に謙虚な姿で、人間もこうありたいものだと。
 現実の厳しい社会に果敢に挑戦し、確固たる目標を掲げて苦難の道を敢えて歩もう。苦しさに耐えてこそ、かけがえのない歓びがある。「苦は楽の種」、耐える数に比例して人間としての成長が加速する。苦難に耐えて、大きな夢を叶えよう。

「誠」
 誠実に生きる。何と爽やかな響きのある言葉であろう。学生時代に恩師中田鉄士教授から、人間関係においては「誠意には誠意をもって尽くすこと」と学んだ。又、誠とは、嘘や偽りでないこと。人の心を裏切ることなく、素直な心で生きる尊さを意味する。人生は一度限りだ、どのように生きようとも後戻りは出来ない。ならば心豊かな生活を望むのが常である。誰もが物心ついた頃から、幸福な人生を夢見る。しかし、誰もが成功者とはなり得ないのが社会である。その一線を画するものが、「誠」の有無である。誠実な人生、誠意に満ち溢れた言動、自己に厳しく他者に寛容な生活姿勢、心温かい人間味等がすぐ思い浮かぶ。誠心誠意を尽くす人間性からは、関係する人々に仄々とした安心感と尊敬の念を抱かせる。そして誠は、優しさの象徴にもなるのだ。しかし優しさは決して甘いものではない、寧ろ自己節制の厳しさが伴う。だから、真の包容力に富む温かさが滲み出てくるのだ。更に、厳しさは強さに、強さは正しさに裏打ちされる。従って正しい人間は、優しい人間なのだ。即ち、誠の人間性が幸福な人生の基礎基本になることを認識して欲しい。
 同窓生諸君の活躍に、心からの敬意を表したい。何故なら、「誠」の道をまっしぐらに歩んでいるからである。そして、在学生諸君には恵まれた仙台大学の環境で、4年間、あるいは6年間、「誠」の一字に秘められた意義を体得する学生生活を謳歌して欲しい。

 現在,同窓会役員・全国の同窓会支部長等の皆さんへ原稿依頼しています。また,原稿を頂戴した方からバトンが繋がれ,次の方にメッセージの原稿依頼をしているところです。同窓会ホームページへの掲載は,順不同になることもあるかと思いますので,予めご了承下さい。

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