更新日:2022/07/25
【第133号メッセージ執筆者】 田中 幸男 氏(第11期生)
青森県八戸市から全国の同窓生の皆様へ
「 父 」
入学して間もなく、若夫婦が営む小さな八百屋さんと知り合った。とても気さくな方々で授業が終わると、ほぼ毎日店に入り浸っていた。そのうちに、札幌、土浦、桐生の仲間も入り浸るようになり、私達は「父ちゃん」「母ちゃん」と呼んでいた。いつも授業が終わり店に直行すると「お腹すいてないか?店にあるもの好きなの食べて。」と、パンやカップラーメン等ただ食いしていた。夜は夜で、閉店の仕事を手伝うと「よし、家に飯食いに来い。」と、一週間に三日以上はお邪魔していた。家族同然、いや家族以上の付き合いをさせていただいた。
そして卒業。卒業当初は、連絡を取り合ったりしていたが、そのうちに疎遠になってしまった。(頭の隅にはいつも父ちゃん母ちゃんはいたが)あれから四十年。先日、当時の仲間から「父ちゃんが五日前に亡くなったよ。」との訃報が。ショックを隠せなかった。あれほど世話になっておきながら葬儀にも参列できず、さぞかし天国で「恩知らずな奴だ。」と思っているだろう。後悔先に立たず。せめて近いうちに船岡に行って線香をあげようと思う。
何はともあれ、こうして、今の自分があるのは、実の両親はもちろんであるが、船岡の父ちゃんと母ちゃんに育てられたからだと言っても過言ではない。感謝!
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